「スギが紅葉する」
こう書くと、一体何のことだ、と思う方もいるでしょう。
「スギは年中緑色だ!」という私の思い込みがくつがえされました。
2月になってからのスギ林を遠目に眺めると赤いのです。赤といっても真っ赤ではなく赤茶色、一見枯れかけているようでした。どうしてスギなのに赤いのか? 本当に枯れかけているのか? 不思議に思った私は、双眼鏡を取り出しました。ピントを合わせると理由がすぐに分かりました。
みなさんはどう思いますか?
近くで見ると分かる原因とは?
紅葉の正体は、木全体を覆いつくし枝をしならせるほど、「雄花」がびっしりとついていたのです。雄花が明るい茶色をしていたのが、遠目に紅葉しているように見えたのでした。
年末にまだ青いスギの雄花のついた枝が、クリスマスリースの材料として使われていたのを思い出しました。青く硬かった雄花が成熟し、いよいよ花粉を飛ばそうとしています。
2月後半に入ってから、天気予報の後に必ずといっていいほど花粉情報が出ます。私は「自分は花粉症ではない、大丈夫だ」と「スギはいつも緑だ」と同じように思い込んでいました。
が、先日どうもそれらしい症状が出はじめたため、意を決して検査をしてもらったところ、スギ花粉のアレルギーが出てしまいました……。
これをよい機会ととらえて、スギのことをもっと知ろうと思いました。
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