府民の森の地面に、落ち葉が敷き詰められる時期となりました。
12月に府民の森で見た中で、印象に残ったものを紹介します。
ほしだ園地の「タカノツメの落ち葉」です。
葉が黄葉(おうよう)して落ちるまでは特に変わったことはないのですが、落ちてから面白くなることを発見しました。
上の写真を見てください。上は淡い黄色、下は飴色の葉です。葉のつき方(3出複葉)が同じなので、両方タカノツメだと分かります。
「どうしてこんなに色が違うのか!」と驚きました。
同じ葉とは思えないほど異なっているのは、色だけではありませんでした。「感触」と「匂い」もはっきりと違っていました。淡黄色の葉は、しっとりとして厚みがあり、例えるとバラの花弁のような感触でした。葉を揉んで鼻を近づけるとやはりバラの生花に似た淡く甘い香りがします。
対して飴色の葉は、かさかさして薄っぺらく、葉脈が目立っていました。葉を揉んでみると、綿菓子ともキャラメルとも例えられる香りが肺にいっぱい満ちます。
タカノツメの落ち葉を2種類に分けたものは何だろうと考えてみました。皆さんはどう思いますか? …おそらく「時間」だろうと思います。その半月前にほしだ園地へ行った時は淡黄色の葉しかありませんでした。落葉して時間がたつと、葉から水分が抜け、色が深まり、香りも強くなるのでしょう。この香りは、葉が発酵しているからだと聞いたことがあります。本当にそうなのか、何のために甘く香るのか、は、自分へのお正月の宿題にするつもりです。ちなみに、カツラの落ち葉も同様に甘く香ります。達人は、カツラかタカノツメか嗅ぎ分けられるそうですよ。そんな域に達するには、園地に通うことが一番でしょうね。
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