過去のコラムでシマアメンボについて紹介したのですが、今回はシマアメンボとともにくろんど園地でよく見られるオオアメンボについて紹介します(写真1)。アメンボは隠れるところがない水面にいて見つけやすく、会いたいときにいつでも見ることができるので私の好きな昆虫の一つです。アメンボは漢字で書くと「飴棒」で、「飴」は、飴のような臭い(フェロモンの臭いのようです)、「棒」は体が細長いことからアメンボと呼ばれるようになりました。まさしくオオアメンボは棒のような体形ですね。
カメムシ目アメンボ科の昆虫で、日本にいるアメンボの中では最大の大きさで特に大きな中脚を含めると約10cmにもなります。エサは水面に落ちた昆虫や死んだ魚にも寄ってきます。オオアメンボはカメムシの仲間ということで口は針状でエサの体液を吸い取ります。普通はハエやカなどの水面に落ちた小さな昆虫がエサになっています(写真2)が、ときには大きなセミが水面に落ちて来ることがあるようで、写真3のように大量のオオアメンボが群がっていました。

卵は水草や水面に浮いている物体の水中部分に産みつけるようです。ふ化した幼虫はすぐに水面に上がり、一生水面で生活するようになります。オオアメンボの幼虫の集団を見つけましたが、アメンボは不完全変態の昆虫なので親と同じ形体をしているのがわかると思います(写真5)。

オオアメンボは成虫で落ち葉の下などで冬越しするようですが、10月頃、気温が下がると集団になり水溜りの隅に隠れているところを見るようになります。一部のアメンボは水面近くの枝や葉にとまっているのを見ることがあります(写真6)。越冬の準備をしているのでしょうか。なぜそのような行動をするのか今後も観察を続けたいと思います。
オオアメンボは本州、四国、九州で見られ、くろんど園地でも4月頃から10月頃まで見られます。一生を水面で暮らすアメンボを眺めて、水面で生活するために特殊化した形体を堪能してみてください。
(2026/2/6 大西)